【フィリピン】複合DMCI、20年の設備投資52%削減[建設](2020/07/16)
フィリピンの財閥コンスンジ系DMCIホールディングス(DMCIH)は、2020年の設備投資を当初予定から52%削減すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が事業に与える影響を考慮した。
イシドロ・コンスンジ会長兼社長は14日に開いたオンライン株主総会で、「404億ペソ(約876億円)の設備投資を予定していたが、194億ペソに削減する」と述べた。中でも不動産子会社のDMCIホームズは、投資額を310億ペソから140億ペソに削減し、土地の買収案件を絞り込む。
コンスンジ会長は、新型コロナによる経済活動の縮小や、サプライチェーン(供給網)の混乱、海外送金の減少などによる需要の低迷が、グループ企業に幅広く影響を与えるとの見方を示した。
一方で、グループの財務基盤は新型コロナ下でも強固だと主張。「1997年のアジア通貨危機、2008年のリーマン・ショック(世界金融危機)に次ぐ歴史的危機だが、グループは生き残る」と強調した。
DMCIHの20年1~3月期の純利益は、前年同期比78%減の6億1,600万ペソだった。