【インドネシア】桜テラス、ロフトデザインでブランド力強化[建設](2020/04/14)
投資用不動産の販売・賃貸管理などを手掛けるシノケングループ(東京都港区)は、インドネシアの首都ジャカルタで運営するロフト付きサービスアパート「桜テラス」の開発を加速する。13日には桜テラスの最大の特長であるロフト付きワンルームの空間デザインが、インドネシア法務・人権省の知的財産局に知的財産として認定・登録されたと発表した。「インドネシアでのロフト物件の元祖」として桜テラスのブランド力を強化していく。昨年開所した1号物件に続き、年内に2号、3号物件の建設に着手する。
シノケンによると、桜テラスは、同社が日本で展開するアパートメントシリーズ「ハーモニーテラス」をインドネシア向けにローカライズして自社で開発した。外観やエントランスロビーなどの共用部に日本様式のデザインを多用している。シノケンの現地法人で不動産開発・運営のシノケンデベロップメントインドネシア(SKDI)が運営する。
今回知財認定を受けたのは「ロフト付きの居住空間」の意匠について。シノケンの担当者はNNAに対し「水まわり空間の上にロフトを設けているのがシノケンの特長。限られた面積のワンルームでも天井が高くなり、ゆとりがある居住空間を実現できる。またスペースを最大限確保して効率的に空間を利用できるようにしている」と説明。ロフトに上がるのにはしごではなく、専用の階段を設けているのも日本と同じ様式で、利便性と安全性を高めていると付け加えた。
昨年開業した桜テラス第1号物件の場所は南ジャカルタ・クニンガン地区で、都市高速鉄道(MRT)スティアブディ駅から徒歩9分。部屋数はワンルームタイプの58戸。部屋の広さに応じて3タイプを提供している。いずれもロフト付きだ。
シノケンの担当者は「今後は、インドネシアでロフト付き住宅といえばシノケン、とブランド力をアピールしながら、2号物件以降の開発を進めていきたい」と話した。
桜テラスの賃料は月6万~8万円程度。ジャカルタ市内のワンルーム・アパートとしては高額の部類に入る。担当者は「外国人駐在員や、中位富裕層の単身者向けの住宅として、人気が高まっている」と説明。桜テラスが駅から徒歩10分圏内に位置していることも「インドネシアでは新鮮だと受け入れられている」と話す。
■新物件は1年後に完成予定
シノケンは、ジャカルタ中心区で2~6号物件の用地を既に取得しており、年内にも建設を進めていく。まずは2号、3号物件をいずれも4~5月に着工する。場所はどちらも1号物件と同じく中央商業地区(CBD)内に位置している。約1年後の完成を予定している。シノケンの担当者は「新型コロナウイルスの感染拡大で、工期に多少の影響は出るかもしれないが、現時点では着工、完成時期の予定に変更はない」と話した。
桜テラスは、サービスアパートとして24時間の管理体制のほか、短期滞在からウイークリー、マンスリー、長期滞在まで、滞在客の幅広いニーズに合わせてサービスを提供する。