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【ミャンマー】昭和産業と岡谷鋼機、鉄筋加工工場が増強[鉄鋼](2019/11/20)

建築・土木資材を加工製造する昭和産業(茨城県筑西市)と鉄鋼・機械を中心とする商社の岡谷鋼機(名古屋市)は19日、ミャンマー最大都市ヤンゴン北部のミンガラドン工業団地で、地場企業と合弁で設立した鉄筋加工会社の設立記念式典を行った。合弁会社の工場では、同日までに設備の増強が終わり、曲げ、切断などの加工がひと月に最大2,000トン行えるようになった。

昭和産業と岡谷鋼機が地場企業と合弁で設立した会社の工場で、鉄筋の加工を行うミャンマー人の従業員=19日、ヤンゴン(NNA)

昭和産業と岡谷鋼機が地場企業と合弁で設立した会社の工場で、鉄筋の加工を行うミャンマー人の従業員=19日、ヤンゴン(NNA)

ミャンマーでは経済発展に伴い、都市部の集合住宅や商業施設、橋などの建設が増えており、その大半が鉄筋コンクリート構造だ。鉄筋の切断や曲げなどの加工の9割程度は、建設現場で作業員が小型機を操作して行っており、技能に個人差が出やすく、天候による進ちょくへの影響も受ける。工場では安定した品質の加工を行え、顧客にとっては加工中の鉄筋を置く場所が必要ないため、省スペース化にもつなげられる。

昭和産業と岡谷鋼機は今年、ミンガラドン工業団地で鉄筋加工工場を保有する地場企業、ブライト・ハンズ・カンパニー(BHC)と合弁会社「ブライト・ショーワ・オカヤ・ファブリケーション・カンパニー(BSO)」を設立した。資本金は35万米ドル(約3,870万円)で、昭和産業が20.1%、岡谷鋼機が14.9%を出資。残り65%はBHCが保有する。

合弁会社の設立を受け、BHCの既存工場に昭和産業から日本製の中古加工機を導入して、能力を増強した。鉄筋の曲げ、切断などの加工能力をこれまでの2.8倍に当たる月2,000トンに引き上げた。工場の敷地は5,200平方メートル、建物面積は1,800平方メートルで、現在は管理部門を入れて約40人体制となる。

昭和産業の小林正樹社長は、「今回の展開を機に海外事業の新たな可能性を探りたい」と話し、鉄線をシート状に溶接した金網「ワイヤーメッシュ」の将来的なミャンマーでの生産にも意欲を示した。鉄筋を1本ずつ人の手で組み合わせる必要がないワイヤーメッシュは、人件費がミャンマーを上回るベトナムなどで既に一般的に使用されている。

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