【香港】太古広場、上半期の売り上げ4.2%減[建設](2019/08/05)
英系コングロマリットのスワイヤ・パシフィック傘下の不動産子会社、スワイヤ・プロパティーズ(太古地産)は2日、香港島アドミラルティー(金鐘)で運営する商業施設「パシフィック・プレース(太古広場)購物商場」について、2019年上半期(1~6月)の小売業務の売上高が前年同期比で4.2%減ったと発表した。減収幅は、第1四半期(1~3月)の2.3%減から拡大した。モール内のデパートが5月末から改装工事に入ったことが影響した。
その他商業施設の売り上げは、香港島のタイクーシン(太古城)にある「シティープラザ(太古城中心)」とランタオ島・東涌の「シティーゲート・アウトレット(東薈城名店倉)」がどちらも0.1%増えた。6月末時点のテナント入居率を見ると、太古広場購物商場と太古城中心は18年末と同じ100%を維持。東薈城名店倉は1ポイント縮小の99%だった。東薈城名店倉は、改装工事で閉鎖されているエリアと、新たな拡張部分は含まない。東薈城名店倉の拡張部分は今月中旬から営業を開始する予定。
3日付香港経済日報によると、太古地産は、小売り市場は困難な情勢にあるが、新形式の店舗開設など商業施設のテナント構成の改善に取り組むと強調した。
一方、中国本土に持つ商業施設の小売業務は好調で、上海の「上海興業太古匯」は66.8%の大幅増収。四川省成都の「成都遠洋太古里」は18.9%増、北京の「インディゴ(頤堤港購物商場)」は18.3%増、広州の「広州太古匯購物商場」は14.6%増と、いずれも2桁増を記録した。北京の「三里屯太古里」は9%の増収。5施設のテナント入居率は98~100%と高い水準を維持した。
■オフィス賃料は19%上昇
同社が香港に保有するオフィス物件の賃料を見ると、太古広場の上昇率は19%だった。太古広場の最新の賃料は1平方フィート(約0.09平方メートル)当たり115~160HKドル(約1,600~2,200円)で、6月末時点の入居率は99%となった。
その他のオフィス賃料は、クオリーベイの「ワン・アイランド・イースト(港島東中心)」が11%上昇した。港島東中心と18年9月に完成した「ワン・タイクープレース(太古坊一座)」の最新賃料は50~70HKドル台。PCCWタワーを含む「タイクープレース(太古坊)」のオフィス賃料は13%上昇し、最新賃料は40~50HKドル台だった。入居率は、太古坊が99%、港島東中心と太古坊一座が100%。